収集箱

メモ帳がわりです。

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 2 始まりましたね。待ってた

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀の第2シリーズが始まりましたね。うれしい!最近はアニメよりこの人形劇がお気に入りです。

台湾の伝統人形劇が超進化して生まれた布袋劇という人形劇と、日本のアニメの脚本(まどかマギカ虚淵さん)と日本の声優さんの技術が合体したコラボ作品。映画版も見に行きましたが、動きが激しすぎて何がなんだかわからないシーンもありました。これが人形劇か…とあっけにとられながら、キメキメのカッコよさにニヤニヤしながら見ています。

 

武侠小説を思わせるノリと、殺伐とした世界観、それでも掲げる正義、激しいバトルシーン、人形ならではの動きから来る色気、精巧で華やかな人形たちが魅力的。日本人の人形劇のイメージを裏切り、死亡率とても高めです。

 

youtu.be

 

台湾旅行に行った時に、ホテルのテレビに人形劇がエンドレスで流れる謎のチャンネルがあったのですが、なんとこれ、霹靂台灣台という布袋劇専門チャンネルだそうです。ほかの台湾の作品も字幕を付けてニコニコ動画とかで配信されないかな。

台湾で超ロングランを誇る霹靂シリーズは、以前日本に進出しようという動きもあったようなのですが、日本語公式サイトも消えているので、撤退したみたい。今ならいけるんじゃないかなと思うので、再チャレンジしてほしいですね。

 

youtu.be

コーチングへの禅の影響

以前コーチングについて調べていた時、海外のコーチング会社のホームページに「At the core of skillful coaching is an ability to assist others in developing a stillness of the mind」という表現があり、ちょっと気になっていた。マインドの静寂を促進する、というのは、日本で言われるコーチングンのイメージには薄い気がしたのだ。

 

心の中にメモりつつそのままになっていたのだけれど、どうも禅の影響みたい。かなりびっくりした。

 

コーチングは、コーチングの手法や制度と、コーチングで到達することが目指されている精神的なテクニックがごっちゃになって語られているところがあるけれど、精神的テクニックの方は、テニス・コーチのティモシー・ガルウェイの「インナー・ゲーム」が元だと言われることが多い。

 

(ガルウェイは)1人の人間の中には2人以上の人間がいるとし、本能的に無心にプレイしようとするセルフ2と、セルフ2を観察し、命令し評価し、もっとうまくプレイさせようとするセルフ1の存在を想定し、セルフ2はセルフ1の声・支配によって緊張し、委縮し、失敗してしまうので、コーチの役目は、対象者の心がセルフ1に支配されずセルフ2が自由にプレイできる状態(潜在能力が発揮されている状態)にさせることなのだとした。

コーチング - Wikipedia

ガルウェイは「インナー・ゲーム」を再刊行した際に、これはテニスのゲーム中に発見したことだとして禅の影響を否定しているらしいのだけど、これは自分のオリジナリティを主張するためだと思うけど、ちょっと無茶な言い分だと思う。

 

ガルウェイは、自己啓発セミナーestの創始者ワーナー・エアハードのテニスコーチで、ヒューマンポテンシャル運動の中心地エサレン研究所のスポーツセンターにいた。estは、オノ・ヨーコも絶賛したという「禅の悟りが開ける」と言われていたセミナーで(オノ・ヨーコは結構スピリチュアル系です)、エアハードのスキャンダルもあってアメリカでの知名度は抜群である。このエアハードのestと後続のランドマーク・フォーラムというセミナーは、コーチングの基になっていて、禅の影響をめちゃくちゃ受けているのだ。

 

エアハードの自己啓発セミナーは、ナポレオン・ヒルの無意識の活用を説く成功哲学系の自己啓発書『思考は現実化する(原題:頭を使って金持ちになれ)』、マクスウェル・マルツの『サイコ・サイバネティクス』、アラン・ワッツをきっかけに知った禅、ニューソート系のポジティブシンキング等が合体してできている。特に禅とニューソートの結びつきが致命的というか決定的で、その後のコーチングとかビジネスマンの自己管理法などにかなり影響があるのだと思う。

 

エアハードの自己啓発セミナーは、3日か4日で、世界は無であり人生は空虚で、自分の心は、過去の記憶と体験から自動的に反応を返すだけの、ただの機械のような無意味なものだと心底思い知る(ゲット イット)→だからこそ人間は本当は何の縛りもなく、自由で、どんな風にでも人生を作っていけるんだ!選んだものを選び、実行しろ。宣言したことは、たとえ自分の死体を引きずってでも実行しろ。それで精神の平穏が手に入り、悩みは消え、思い通りに自由に創造的に生きることができる。というものだったらしい。これは、禅が参考にされている。

ランドマーク・フォーラムにはないが、estには実習があり、そこではいろいろな実習をしながら自分の心と体の状態をひたすら観察し、ありのままを把握するということがされていた。恐怖を体験すると言って参加者を激しく罵倒したり、自分自身をコントロールできることを知るのだと言って、トイレを禁止したりしていた。なんでそんなことをしているかわからない外からは、アホなことをしているようにしか見えず、結構問題にもなっていた。(結局、実習はなくなり、問答オンリーになった)

インナー・ゲームはどう見てもestの影響を受けているし、他のヒューマンポテンシャル運動の影響もうけている。ガルウェイ本人が禅の影響を理解していなくても、影響があるのは確かだと思う。

仏教の「一切皆空」と、ニューソートの「自分が源泉」が接続されていて、過去や常識の縛りを受けずに、自分で計画したように動ける人間になれるように設計されている。設計されているとはいえ、全員がうまくいくわけではないので、「一切皆空」は思い知ったけど「自分が源泉」が体得できなければ、それまでの価値観がずたずたになって、ただ世界が虚無であるという絶望的な認識に苦しむことになってしまう。estとランドマークは、アンチがけっこう激しく、ニヒリズムと言われたりもするのだが、むべなるかなという感じ。

 

そしてトレーナーの人たちが、「ロボットっぽい」「ゾンビっぽい」などと気持ち悪がられることがあるのだけど、これは、外からの影響も、自分の内部から沸き上がる、体験や過去に裏打ちされた感情や衝動も、意識して切って行動しているせいだと思う。目の前にいる相手の反応を受けず、ただ目的に沿って行動している、非常にロボっぽい。『ガラスの仮面北島マヤが、周囲の役者と調和し、相手の演技を受けて演じる、ということを知らなった頃、舞台で目立って浮いてしまい、芝居をダメにしてしまっていた、というエピソードを思い出します。

 

セミナーの流れなどを見て不思議なこともいくつかあって、「あなたがストロベリーアイスを選んだのは、ストロベリーアイスを選んだからだ。ストロベリーアイスが好きだからではなく、選んだから選んだのだ」という時、選ぶ理由はなく、選ぶ主体が感情でも好悪でも心でもないというのなら、いったいその選択は何なのか、ということ。「一切皆空」なら、選択する理由もないはず。思い通りに生きるの「思い」、創造的に生きるの「創造的」とは、なんなのか?社会で成功できる人間として選択できるようになるよう、誘導されているようなのだけど(それで体制順応的なイデオロギーと言われるんでしょう)、「一切皆空」を知った後に、経済的に成功し、豊かで朗らかな人間関係を持てるような私になる!というのは、ずいぶん都合のいい悟りだな、と感じました。うーん、お釈迦様に氷のような目で見られそう・・・

エアハードは、日本の禅僧に仲のいい人もいたらしい。禅の世界からの分析や批判があったら見てみたいのだけど、ないみたい。絶対必要だと思うのだけど、残念。サンガジャパンで特集組んでください。

 

ランドマーク・ワールドワイド - Wikipedia

#MeTooの潮流で、隠されてきたヨガ指導者たちのセクハラが次々明らかに

「小児性愛者守ってる」ローマ法王に抗議デモ・辞任要求

ローマ・カトリック教会の聖職者による子どもへの性的虐待問題をめぐって、

長年知りつつ隠してきたということでフランシスコ法王が批判の矢面に立たされている。

 

聖なる場所で性的な問題が起こり、それが隠されるというのは良くある話で、最近ではヨガの世界での指導者から女性インストラクターや生徒へのが結構炎上している。・・・炎上しているはずなんだけど、日本ではあまり情報を見ません。

「ネットでちょっと検索してみるだけで、現代のヨガの主な流派はほぼすべて、違法な性的行為による告発を少なくとも数件経験していることがわかります」とYoga Allianceの社長兼CEOに最近任命されたデイヴィッド・リプシウスは語っている。(2018年3月24日「性的虐待に終止符を!経験者が語るヨガ界の#Timesup」より)

 ヨガジャーナルによると、ヨガ界のセクハラの被害体験談と告発の件数は、2017年後半に爆発的に増加したとのこと。(2018年3月24日「性的虐待に終止符を!経験者が語るヨガ界の#Timesup」より)

yogajournal.jp

 ヨガの世界で取り上げていたのは、ヨガジャーナルくらいかなぁ。後は勇気ある個人ブログがちょこちょこ。この記事、少し情報が書けているので補足。1971年からヨガを教えているジュディス・ハンソン・ラサター博士が「とても長い間、コミュニティ内のこうした問題に気付いていた」とコメントした記事は、レイチェル・ブラゼン氏のこの記事です。

ヨガインストラクターであり起業家でもあるレイチェル・ブラゼン(別名@yoga girl)が、ヨガとは無関係な状況で経験した性的被害を公表した。レイチェルはその後、ヨガスタジオやヨガフェスティバルなどのイベントでレッスン中に受けた性的虐待、セクハラ、性的暴行について、世界中のヨギから生の声を集め始めた。レイチェルが声を上げてから1週間で、300人以上のヨギから被害体験談が集まった。被害者の多くが、自分の身に起きたことに憤慨し、混乱していた。レイチェルによれば、「シャヴァーサナ(亡骸のポーズ)で横たわっている時に胸をアジャストされなければならないのでしょうか」というような声が寄せられたという。

レイチェルは報告されてくる被害体験談に圧倒されて、この問題について何かしようと決意し、(本人の了承を得たうえで)被害者と加害者の実名は伏せて31件の体験談を自らのブログに公表することにした。

一線を越えたアジャストや性行為に誘われた話から、強引かつ暴力的に襲われた話まで、被害の内容は実にさまざまだった。しかし、ほぼすべての話に共通点があった。被害者たちは守られた神聖な場所であると信じていたヨガ共同体のメンバーから暴行を受けたことにショックを受けていたということだ。(2018年3月24日「性的虐待に終止符を!経験者が語るヨガ界の#Timesup」より)

rachelbrathen.com

ブラゼン氏は、被害者を(了承を得たうえで)引き合わせて、情報を突き合わせ、インストラクターの名前を公表し、個人または集団で法的措置を取れるかどうか検討しているそうです。変化のきっかけとして、エポックになっている様子。

 

ビクラム・チョードリーのビクラムヨガで、セクハラとパワハラが横行する実態が告発され裁判になったのが、2013年。女性生徒にマッサージさせたり髪の手入れをさせたり、卑猥なことをいったりセクハラしたりレイプしたり同性愛差別発言をしていたということで、民事裁判が6件起きています。元顧問弁護士へのセクハラとパワハラで約8億9,000万円の賠償金を命じられ(弁護士相手にこんなことをして、無事に済むと考えたのがちょっと信じがたいですが)、支払いを拒んでアメリカ国外に逃亡し、インドや南米でインストラクターのコースを開催しているとのこと。

 

アメリカ国外逃亡後の行動がちょっと興味深かったのですが、行先は日本とタイでした。これなぜだろうとちょっと考えてしまったんですが、英語圏じゃないからなんですね!なるほど。

 

英語圏でどれほど実態が暴露されて名声が地に落ちても、非英語圏ではある程度名声が守られるという。Google翻訳が進化してネットで情報がいくらでも手に入るご時世、簡単に悪評が広まるんじゃないかと思いましたが、日本では「ビクラムヨガ」で検索しても、出てくるのは公式ページと感想がほとんどで(ウィキペディア以外)、英語で「そもそも裁判沙汰になっている」情報に触れていないと、知るきっかけがはないだろうという感じでした。

 

ビクラムヨガジャパンという日本法人は、元顧問弁護士の慰謝料として彼女に権利が移行されたアメリカのビクラムヨガと別になっていて、今も会社はチョードリー直属。半分以上が「ビクラムヨガ」と名乗るのをやめてしまった英語圏と異なり、今も「チョードリー先生」とハキハキ敬意を表しています。彼が日本に逃亡してきたときは、日本のインドヨガカレッジ東京で教室を持っていました。生徒とインストラクターにセクハラパワハラレイプ暴言と問題行動のオンパレードだった人を、良く受け入れているな、と思いましたが、

 

 2015/02/28 チョードリー先生の日曜日レッスン復活

明日の3月1日 日曜日から、
チョードリー先生の3時~、5時~が復活します。

久しぶりに先生に会いたくなった方、
会ってみたい方、、

大手術&長い闘病生活後、*1
心身ともにピュアになった先生?に会いに覚悟して(⌒▽⌒)お出掛け下さい。

お待ちしてまーす。

(インドヨガカレッジ)

www.indiayoga.jp

 

心身共にピュアとは・・・(困惑)

 

英語圏では、道徳的に問題あるグルの教えを信じていいか、続けてもいいか、教えてもいいものか、信じられるのか、創始者とそのヨガを一体のものとして敬意を払ってきたのに、別物として考えていいのか、考えられるのか、どう受け止めたらいいのかなどなど、皆さん様々な葛藤に直面していたようですが、日本だと葛藤以前に、そもそも知らないし情報収集していないのか、目を閉じて口をつぐみ、自分の生活の手段と立場とコミュニティを守るために道化になる、の2択になっていたようです。

 

事件前にビクラム氏と親交のあった弟子の方の評価。セレブ生活の赤裸々な描写をしつつ、全体的にはプラス評価なんですが、「ヨガをして欲の扉が開きすぎた感ありますが」の一言が重い。

ameblo.jp

 

アヌサラヨガとビクラムヨガのセックススキャンダル時に、正義感から英語情報を翻訳していた方の記事。「正義の告発が全然、日本語圏に届いてないやん!」そうですね・・・

blog.goo.ne.jp

 2012年にアヌサラヨガの創始者ジョン・フレンドのセクハラや生徒との不適切な性的関係、トラウマ持ちの生徒へのセックスセラピー、霊性を高めるための性魔術儀式(の名目でのセックス)が明らかになった時のブログ記事。

blog.livedoor.jp

 

ジョン・フレンド告発のきっかけになったブログ記事。

yogadork.com

 

今回調べていてかなりびっくしりたのが、アシュタンガヨガのパタビ・ジョイスのセクハラが明らかになっていたことですね。近代ヨガのメインストリームでの立役者の一人、超大物指導者です。かなり昔から問題が指摘され、セクハラしている写真も出回っていたとか。知らなかった・・・

yogajournal.jp

 

実際、心から慕っている我が師、シュリ・K. パタビジョイスが女性に行っていた特定の「アジャストメント」が度を越したものであったことはさまざまな文書で十分に裏付けられている。そのようなアジャストメントは性的に不適切な行為だった。我が師にはそんなことをしてほしくなかった。私自身もそのような行為について正々堂々と意見を述べればよかったと思う。しかし、私はそのようなアジャストメントに戸惑っていたし、自分が知っている師の姿にあまりにもそぐわない行為だったため、パタビジョイスのヨガの信用を落とさずに、どうやってその問題について話したらいいのかわからなかった。(メアリー・テイラー(アシュタンガヨガのインストラクター、Yoga workshopの元共同所有者))

(2018年3月24日「性的虐待に終止符を!経験者が語るヨガ界の#Timesup」より)

スピリチュアルな環境が悪く働くことがあること、それは非常に強力で、とてもひどいことが起こりうることについて、もう少し共通認識があってもいい、というか、そうした認識を持たなければならない時期に来ていると感じる一件でした。

カリフォルニア大学バークレー校の心理学の教授で、『The Power Paradox: How We Gain and Lose Influence』の著者でもあるヨギのダッチャー・ケルトナー博士は、不幸なことにスピリチュアルな世界では、はるか昔から権力の乱用が起きていると語っている。「(カルト指導者の)チャールズ・マンソンによる連続女性殺人やカトリック教会の聖職者による虐待、厳格な宗教集団内の一夫多妻制を思い浮かべてください。スピリチュアルな環境が人を悪い方向へ誘い入れる構造を生み出すのです」 

(2018年3月24日「性的虐待に終止符を!経験者が語るヨガ界の#Timesup」より)

英語圏では、セクハラ撲滅のために組織的な動きもあり、全国ネットワークの立ち上げが協議されているようですが、日本のヨガ業界はそもそもセクハラの意識がないんですよね。被害がないことはあり得ないと思うんですが・・・

*1:チキンの骨を呑み込んで手術していたらしい。